世界観が大事
気功の施術の基礎は、イメージをエネルギーに載せることでした。
ここでとても重要なのは、どういう世界観の中でそれをやっているのか、ということです。
これはどういう知識をベースにやっているのか、ということでもあります。今回はこのことについて説明します。
1.イメージは世界観
「気功の基礎」という記事で、どういうイメージをエネルギーに載せるかで、エネルギーそのものが変化する、という原理を述べました。これはとても単純なことですが、その応用範囲は大きいものがあります。
「がん細胞がどんどん小さくなるイメージ」とか、「病巣を吹き飛ばすイメージ」といったイメージだけで物理的世界の身体に影響を及ぼすのです。
そうであれば、自分が豊かになったイメージ、世界が平和になったイメージなど、イメージは自由に作り出せる訳ですし、そのイメージをエネルギーに載せることができ、物理的な世界に影響を及ぼすことができるということですから、使い方は無限です。
コーチングと気功が同じ原理である、と私は習いました。これは変性意識状態を利用して内部表現を書き換える技術という意味で同じということでしたが、当然、結果を作り出すためのメカニズムとして捉えれば、イメージが実現すると言い換えることができることになります。
局所的に病気をどうにかしたいとか、お金を儲けたいといったことに利用する手段として捉えるのは狭い捉え方で、自分がどういう世界観を持っているのか、ということがそのまま自分の周囲に反映していくという風に捉えることで、気功の手法を位置づけ直すことができるのではないでしょうか。
2.世界観によって全く結果が異なる
例えば、あなたがピアノの演奏家だったとした時に、どういう世界観で演奏しているのかによってその中身は全く異なるものとなるはずです。
演奏の技術が上手いことはプロであれば前提とされますが、それ以上にその曲をどう解釈しているかによって、その演奏から伝わるものが異なることは普通に知られていることです。演奏者もその点には注意を払っていることでしょう。
しかし、もう一つの世界観の載せ方があると思います。
それは、その演奏が誰に向けて演奏しているのか、どういう世界のために演奏しているのか、という、その曲や作曲家の精神、自分の感性といった世界と離れた視点における世界観です。
目の前に居るコンサート会場に来た人に向けて弾いているのか、全人類に聞かせるつもりで弾いているのか。素晴らしい演奏をしようと考えて弾いているのか、この演奏で世界を平和にするんだと考えて弾いているのか。こういう世界観の違いは、直接的には差異として認識されません。しかし、少し長い目で見ると、実はその演奏家にとって大きな差異をもたらすものとして影響してくるはずです。
3.世界観を丸ごと実現させる
気功は私たちが生まれつき備えている能力であると私は考えています。そうであれば、私達は無意識の内に、気功をやっています。それは私達自身が常日頃操作しているイメージとその背景にある世界観によって、日々気功をし続けている、ということになります。イメージを書き換えることで望ましい結果を生み出す、というのが気功師の合目的的な技術の使い方としてありますが、私達自身は世界観に応じた世界を日々生み出しつつあるのですから、本当に大事なのは、どいう世界観を持つのか、ということになります。そして、世界観は自分が望ましいと思うことをイメージして変えていくことができる、というのが気功やコーチングが説いていることです。
バランスが大事ということの意味は、バランスのとれた世界観を維持することが大事という意味ですね。