安全な気功をするために
気功は基本的には危険性の少ない技術です。それは誰にでも備わっている機能ですから本来危険性はないわけです。ただ、気功の技術の習得は訓練を必要としますし、気功で何かができるようになりたい、と考えているなら、気功の一部を尖らせたい訳ですから、安全性に気をつける必要があると考えます。このことについて説明します。
1.自己流をしない
自己流でやらない。これが大前提です。本を読んだだけで、或いは動画を見ただけで、気功を習得出来る人も稀には居ると思いますが、原則として、師匠を選んで教えてもらうことが重要です。
私が思う一番危険性があると思うことは、リラックスしながら変性意識状態になる部分です。無意識を書き換える時に必要な意識状態ですが、相手を書き換えることができるということは、自分も書き換えられる状態にある、ということです。
従って、変性意識状態を安全にコントロールする部分は、良い先生について習うことが必須です。
ここで良い先生とは、悪意のない、という意味で、先生側の都合に合わせて生徒を誘導しないことを意味します。
例えば、瞑想は変性意識状態を経験する技術の一つです。ですから、瞑想を始めるなら、良い先生を選んで入門することが必須です。瞑想の道場には宗教系の道場が多々ありますが、カルトに捕まってしまう危険性もあります。
事情に通じた人によい瞑想の先生を教えてもらうか、伝統的な宗教団体が主宰する瞑想、或いは気功教室といったものを利用するのが安全です。
また、瞑想は、その深度が増していくにつれて、体験する世界が変わると言われています。(筆者は幻影が見えるレベルの瞑想をしたことはありません。)すると、その世界にはまりこんでしまったり、禅病と呼ばれる状態に陥ったりする可能性があるので、くれぐれも自己流ではやらないことです。瞑想は勝手にやると結構危険です。
2.偏ったことをしない
健康を目的とした気功であれば、心身のバランスを目的としますので、もともと余り危険なことはありません。問題は、何か特殊な能力を身につけるために、偏ったトレーニングを行うことです。危険性を理解している先生であれば、生徒の状態を見ながら適切に指導してくれると思います。ここでも良い先生につくことが改めて大事になります。
また、日常生活のバランスを欠くほどに気功をしないことも重要です。もし、修行として一時期、徹底的に訓練したいというのであれば、生活の他の要素が犠牲にになることを理解して取り組むことです。短期集中の試験勉強みたいなものですね。
そして、それが終了したら、バランスの取れた状態に戻すことが大切です。
3.自分の体質をよく理解する
エネルギーの世界では、敏感な人とそうでもない人に分かれます。エネルギーに敏感というのは、ごく初歩の気功の手ほどきを受けただけでも、気のエネルギーをビリビリ感じられる、とか、もともとパワースポットでエネルギーを感じやすいとか、普通の人が持っていない共感覚がある人などです。
エネルギーに敏感なのは、エネルギーワークをする上では、状況の把握が細かくできるので、能力としてはプラスです。ただ、感じるということは受け取るということであり、ちょっとしたエネルギーでも受け取ってその影響を受けやすいということを意味します。
そうすると、ネガティブなエネルギーの影響も受けやすいことになります。
こういう体質の人が、ヒーラーをやろうとすると、クライアントの出すネガティブなエネルギーを自分が吸い込んでしまい、クライアントは良くなるが自分は悪くなる、といったことがしばしば起こります。エネルギーに敏感な人は特に自分を守ることを優先し、ネガティブなエネルギーに接しないように気をつけることが大切です。そしてもし、ネガティブなエネルギーを背負い込んでしまった場合は、パワーのある自分より上位のエネルギーワーカーに頼んでネガティブなエネルギーを抜いてもらうことです。或いは力のある僧侶や神官にお祓いをしてもらうのもよいと思います。エネルギーの世界は強弱の世界でもあるので、自分の資質と力量を理解しながら取り組むことが安全の確保にとって大切です。