撮影者によって写るものが異なる話し
宇宙アートはエネルギーを降ろした状態で描画ソフトで作画し、最終形態はJPEG形式の画像ファイルになりますが、エネルギーを放射する機能を持たせることができるのは、製作者が画像データにエネルギーを紐付けしているからと考えられます。
これを逆向きに考えると、同じ被写体を写真でデジカメで撮影しても、画像ファイルとして記録される情報は撮影者によって異なる物になることを意味してもいると思うのです。
1.宇宙アートがエネルギーを放射するのはなぜか?
宇宙アートはエネルギーを放射する物として製作されます。当初は絵画を製作するのと同じ様に、カンバスにアクリル絵の具を使って「物」として製作していました。ですから、一つ一つはユニークな作品であって、全く同じ宇宙アートを複数作るということは想定できないことでした。ところが、ある時期から描画ソフトを使ったデジタルデータであっても、宇宙アートとして機能させることができることが分かり、今では、作画や修正が容易であること、そして作品がデータとして保管できるので物理的な場所を必要としないこと、複製が容易であること、そしてネットを通じて流通させられることといった大きなメリットがあることから、殆どデジタルデータとして製作しています。
このデータは、最終的には画像データとしてJPEG形式のファイルとなります。これを画面に表示させたり、印刷したりして宇宙アートとして機能させることができるのです。
2.宇宙アートの絵柄をなぞっても、同じエネルギーは出ない
では、宇宙アートの絵柄を、私以外の人がそっくり真似て描いたら宇宙アートとして機能するでしょうか?
そんなことを実際にやった人はいないと思いますし、これは私の推論となりますが、宇宙アートと同じ機能を持たせることはできないだろうと考えます。理由は単純で、コピーをする人が見ているのは表面上の絵柄だけであり、エネルギーを降ろして描いているのではないからです。
宇宙アートはエネルギーを画像化したものですから、勿論、ある程度は絵柄が意味を持っています。しかし、JPEG形式のファイルがエネルギーを放射する機能を持つことができるのは、絵柄がエネルギーを表している以上に、作画した時に降ろしたエネルギーや私の意図、世界観といった情報が、画像ファイルの上に纏わりついている、言わば物理的なJPEGファイルという「物」に紐づく形で、物理次元とことなる情報(エネルギーは勿論情報です)がセットになったものとして宇宙アートが存在していると考えられるので、絵柄だけを精巧にコピーしても、オリジナルの宇宙アートに紐づく高次元の情報をコピーしたことには必ずしもならないと考えられるからです。
3.宇宙アートの製作(Output)は作者の「世界」を通して情報を発信する
つまり、画像ファイルには可視化された画像以外のメタな情報が付くことによって宇宙アートとして成立しているということになります。
従って、オリジナルを製作して作者の属人的なスキルや世界観に基づくメタな情報が自動的に付いてくるので、ファイルそのものを複製することなく、外見をそっくりに作っても、オリジナルと同様の機能を持たせることはできないだろうと考えられるのです。
4.撮影(Input)は撮影者の「世界」を通して情報を取り込む
宇宙アートを製作するという行為は、作者が作品と云う形でアウトプットする作業であり、そのアウトプットの成果物には作者の世界が自動的に紐付くということになります。
これと全く同じことが逆向きの作業、即ち、エネルギーを取り込む時にも起こると考えられます。
例えば、被写体をデジカメで撮影する場合、撮影する人によって、被写体から受け取ることができるものが異なるということです。つまり被写体を撮影するとき、その撮影画像に紐付く形で受け取るエネルギーが自動的に付加されるが、撮影者によってそこに紐付けられる情報が異なるので、同じ絵柄の写真を撮ったとしても、そこに付随する情報は異なるものになるであろうこと考えられるわけです。
私が師匠であるNさんに作っていただいた宇宙アートのレプリカを作るためにそのアートの撮影をプロのカメラマンを起用しようとしたら、Nさんから「自分で撮影しないといけない。」と注意されたのを覚えていますが、それは私が受け取ることができる情報を紐付ける必要があったからだ、と解釈できるのです。
客観的なデータというのはエネルギーが関与する世界ではあり得ず、全ては関わる人の属人的個別的なデータと紐付いたものになる、つまりたとえ見かけがそっくりでも、エネルギー的には全く別物になる、ということであると思います。
まとめ
- 宇宙アートを作る時、作者がダウンロードしたエネルギーやその他の情報が作品データに紐ついた物として生成されるので、表面的な絵柄をコピーしても同じ機能を持つ宇宙アートにはならない。
- 同様にデジタルデータとして画像を取り込む行為も、撮影者の意図や受け取ることができる情報によって紐付く情報が異なるため、同じ被写体を撮影しても、撮影者毎にことなるメタデータをまとった別の作品ができる。